孤独のグルメ風出産レポ

※本記事は出産中の出来事を基にかなり脚色しながら
「孤独のグルメ」風に仕上げたものです。
実際には孤独ではなく周囲の協力を経て無事に乗り越えることが
できましたので厚く御礼申し上げます。



俺は今、妻の付き添いで産婦人科にいる。

昨夜から妻のちょっと様子がおかしく今は診察中だ…。


それにしても……出産か~。

現実味がない。何よりその大変さが男には到底分からない世界だ。

天に祈るしかない状態とはこのことを言うのか。

ま、オタオタしても始まらない。信じて天命を待つのみか。・・・ふっ。


「旦那さーん、入って下さい」

どうやら診察が終わったようだ。

心を落ち着けて、無我の境地で結果を聞くとしよう。

「奥さん、破水してますね。このまま入院して産む方向で進めます」

「・・・え?」

「今のうちに、いろいろと準備しておいてくださいね」

破水?

産む!?

こ、このまま!?

おいおいおいおい!一体どうなっちゃうの!?


~~~オープニング~~~


「正確に説明すると、破水はしていますが、まだ陣痛が始まっている状態ではありません」

「は、はい・・・」

「これから処置を行っていきますので、今日から明日にかけて様子をみていきましょう」

「は、はあ・・・」

「では、旦那さんは待機室でお待ちください」

「あの~・・・妻は大丈夫なんでしょうか?子供は無事に・・・生まれるんでしょうか・・・?」

「大丈夫ですよ。旦那さんが、そんなに神妙な顔してないで。元気づけてあげてください!」


そうか・・・。そうだよな。

俺としたことが、まだ陣痛も始まってないってのに。

これだけ慌ててるんじゃこの先が思いやられる。

とにかく気を持ち直して、出産の陣に加わらせていただこう。

ここからは長期戦が予想される。そして気がついたら…
腹が……………減ったっ………!


よし、まずは腹ごしらえだ。飯にしよう。


~~~店探しのBGM~~~


へ~、ホットスナックの自販機なんてあるのか。懐かしいなぁ~。

どれどれ・・・、おっ、ホットドッグがあるじゃないか。

・・・いや、2本入りかぁ~。ちょっと重たいな。

メロンパン風のパネトーネパン?そういうのもあるのか。

せっかくだから、これにしてみよう。あとコーヒーは・・・よしよし、あるじゃないか。

これで準備万端。小腹を満たすにはちょうどいい。

うん。しっかり甘くて、いいぞ。これでエネルギーが補給された。


「あ、いたいた!何してるんですか?」

「あ、いや、ちょっと孤独のグルメごっこ・・・いや、何でもありません。どうしました?」

「どうしましたじゃありませんよ!奥さん、陣痛始まってます。すぐ処置室に来てください」

「じ、じ、陣痛?」

コーヒーこぼした。びっくらこいた。のんきにメロンパン食べてる場合じゃなかったぞ!?


~~~CM~~~


「陣痛が来てる間は、このテニスボールで押さえてあげていてくださいね」

「え?テニスボール。これで?」

噂には聞いていたが・・・実際、これで押さえることに、どういう意味があるんだ?

なんて、疑問を感じている場合ではない。妻を助けられるならやってやろうじゃないか。

「陣痛が来た・・・!押さえて・・・!」

「はいっ・・・!」

おいおい!こんなに力が必要なのか?指がもげるかと思った!

しかし、陣痛の苦しみはこんなものと比べ物にならないだろう。音を上げてる場合じゃない。

俺はテニスボールを押し当てるために呼ばれてきたマシーンだ。うおーん。

「押さえて・・・・!」

「はいっ・・・!」







俺の目の錯覚じゃなきゃ、もうかれこれ2時間は経ってると思うんだが・・・。

助産師さんはたまに様子見にやってくるだけで何がどう進んでるのかも分からない・・・。

なんだか突然二人で拷問部屋にいれられて無限の労働課せられてるみたいだ・・・。

「ちょっと旦那さんどいてください。・・・そろそろですね。じゃあカメラを持って準備をしてください」

「そ、そろそろ?か、カメラ・・・?」

え?このまま立ち会うの?このテニスボール当ててたのはただの準備じゃなくて?

「はい、いきんで!」

は、はじまっちゃったぞ!ええい、こうなったらもうどうにでもなれだ!

人生において貴重すぎる経験。このまま最後まで見届けてやろうじゃないか!







「はーい。生まれましたよ。元気な男の子です」

う、産まれた・・・。これは夢か幻か。いや、この確かな汗と指の痛みは間違いなく現実だ。

子供が産まれる。言葉にすれば当たり前だが、その過程は当たり前ではない神秘だった。

妻よ。子よ。ありがとう。最後まで立ち会えて、良かった。







「申し訳ありませんが、旦那さんは今日は病院には泊まれないのでお帰りくださいね」

・・・えっ!・・・そっかー。元々そういう決まりだったっけ。

気が付けば朝の4時。外は雨がパラパラと。

まあ、これが戦のあと。つわものどもが夢のあと・・・か。

家に帰るまでが出産か。まず夫に何かあったんじゃ洒落にならない。気をつけて帰ります。


~~~エンドロール~~~


今月はネタ的に書きましたが、来月は事実を中心に自分のモノローグ風レポで振り返る
「最弱の男から見たMySon ~誕生編~」をお届けする予定です。
また、「ヴァンパイア騎士 memories第5巻感想」は
来年の初めにでもお届けできればと思っています。(忘れてはいませんよ)
樋野まつり先生のサイン会に参加される方は大いに楽しんできてください!

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この記事へのコメント

  • ダン・トーマス

    テンポ良く読ませていただきました!
    男の子だったのですね!
    事実レポも楽しみにしております(笑)
    あの、テニスボールは何処に押さえたのでしょうか?いかんせん出産経験ないもので←あたりまえw

    ヴァン騎士もお忘れないようで良かったです。実は今月発売をギリギリで知ってうっかりしていたんですよね…前巻はCDの都合記憶バッチリだったのですが。
    展示自体は行かれたのでしょうか?
    2019年11月15日 18:18
  • 月の騎士

    ダン・トーマスさんコメントありがとうございます。
    テニスボールは、赤ちゃんがまだ出てきてはいけないタイミングで出ようとするのを塞ぐために使います。力の強い男ならなんてことないのかもしれませんが、非力な男はとてつもなく力使いました(笑)

    残念ながら展示会はいけませんでした。が、ツイッターの様子を見る限りは、ファンの皆さん楽しまれてるようで何よりです!
    2019年11月16日 18:49