月の騎士の戯言

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zoom RSS 戯言読書録  1日外出録ハンチョウ

<<   作成日時 : 2017/08/19 09:00   >>

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地の底の底の底で生きる男のグルメ謳歌録っ・・・・!





賭博黙示録カイジのスピンオフが中間管理録トネガワ。
その中間管理録トネガワの2巻のおまけに収録されていて
さらなるスピンオフが、この『1日外出録ハンチョウ』である。

まずは一応「ハンチョウ」と「1日外出」について簡単に説明しておこう。
「ハンチョウ」とは、賭博破壊録カイジに登場する地下労働施設で働く
文字通り「班長」(本名は大槻)であり、カイジとチンチロで勝負する敵役だ。
カイジとギャンブルで勝負する役割はトネガワと同じであるが、
その立場はまったく異なる。トネガワは帝愛に勤める重鎮ポストで、
ハンチョウはカイジと同じ地下労働施設で働く債務者である。

「1日外出」とは、その地下労働施設から1日だけ地上に出て、
自由に外出できる権利のことである。債務者は地下労働施設で働き、
得られた給料(ペリカ)で、その権利を買う。
その価格は50万ペリカ(地上価格で5万円)である。
これを買うには、最低でも地下で約6か月は働かなければならない。

以上、詳しくはカイジ本編を読んで理解してもらうのが一番であるが、
ともかく本作品は、ハンチョウが地上で1日外出した時の様子を
主にグルメを堪能するシーンを中心に描いている。


おっさんが(だいたい)1人で静かにグルメするシーンという点では
「孤独のグルメ」に通じるが、良い意味でもっと下賤なものである。
本作品はグルメ漫画として読むものではなく(飯が上手そうではあるが)、
今の非日常(地下)からかつての日常(地上)に帰ってきた、
債務者のメンタリティを読むものである。

それ故、同じスピンオフでも中間管理録トネガワとは、
物語の基本的な方向性は異なっている。
トネガワは中間管理録として、無個性と思いきや実は個性多様な
黒服たちを様々な方法で束ねようとし、上司である会長には徹頭徹尾
服従する気苦労の絶えない様子は、まさに社会の縮図である。

それに対してハンチョウの物語は、地下で同じ債務者を取り仕切っている
立場から脱し、時間に流されることも何かに縛られることなく、
社会の通念からは脱して、ひたすら一日を満喫しようとしている。


対比するならば、トネガワは社会で立派に生き抜く平日オッサンの姿。
ハンチョウは仕事から解放され、何もない休日を過ごすオッサンの姿。
どちらも、哲学的なところも、哀愁を感じるところも、コミカルなところもある。
『カイジ』という一つの名作から生まれた二人のサブキャラが、
このように躍動して面白い作品になったのだから、ファンとして万歳だ。

さて、こうなるとまた更なるスピンオフも期待してしまったりするのだが、
例えば、カイジ史上最大のゲス野郎である「安藤」を主役にした、
『オタク卑屈録安藤』なんてどうだろうか。(安藤をオタクと勝手に認定した)
読んでスカッとはしそうにないが、ある層には響きそうではないだろうか。

何はともあれ、次巻も楽しみな漫画がまた一つ増えた。

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