月の騎士の戯言

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zoom RSS 30年間のベストメモリーBOOK30冊(7〜12:思春編)

<<   作成日時 : 2017/04/09 10:00   >>

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いろいろと多感な時期に読んだ思春期編です。


第7冊:名探偵に薔薇を

城平京氏の長編ミステリーデビュー作。
「スパイラル 〜推理の絆〜」というコミックから同氏を知った1人だが、
この小説を読んで、完全なファンになってしまった。
ミステリーとしての完成度云々の話ではなく、個人的な趣味にピッタリ合致した。
「メルヘン小人地獄」という架空の毒薬と、
その毒薬になぞらえたグロテスクな歌を用いた展開の奇怪性、
事件に挑む孤高の女探偵、二部構成で問われる謎、
妙に美味しそうなオムレツの描写、儚き少女との交流、
そして訪れる結末まで、どれを取っても幻想に溢れている。

第二部で問われる問題「誰が何のためにポットに毒薬を入れたのか」は、
第一部が伏線となっていて、本格派ミステリーとしてもフェアに挑める問題だが、
「何のために(ホワイダニット)」の正解には、ただひたすら驚き、感嘆した。
メジャーとはいえず、誰にでもオススメというわけではないが、
マイベストミステリーとして挙げたい1冊。


上のブクログレビューだけでなく、ブログ初期に記事を書いています。
思春期頃の思い出という意味では、読んで最も印象に残っているミステリ小説です。
現実にはありもしない毒薬を取り扱っていることから、
本書を本格ミステリと称していいかはよくわかりません。
が、推理して読むべき小説であることは間違いありません。
未読の方は第1部を踏まえて、第2部の謎を推理してみて下さい。
オススメの面白いミステリでもありますが、例え人に受け入れられなくても
自分の思い出として、墓場まで持っていきたい1冊です。



第8冊:スパイラル 〜推理の絆〜



こちらも同じようにブログ初期に記事を書いていました。
原作は『名探偵に薔薇を』の城平京氏であり、この2作を同時期に読んで
ファンになりました。『名探偵に薔薇を』はシリアスなミステリですが、
スパイラルは独特の城平京節ユーモアが炸裂してるのでそこも見所です。
この頃、少年時代と変わったのは、ちょっとひねった作品を好きになっていて、
スパイラルはその代表でした。伝わりにくい面白さと言いますか、
読む人を選ぶことは確かですが、この独特さが感性にピッタリであれば
超おススメします。番外編として、小説版も本編と同じくらい面白く、
特に『鋼鉄番長の密室』は、単独で紹介したいぐらい好みの一冊です。



第9冊:ジョジョの奇妙な冒険 第4部 〜ダイヤモンドは砕けない〜



これは最近、記事を書いてます。
ジョジョへの目覚めるキッカケのシリーズであり、今でも4部はベストオブジョジョです。
アニメで改めて見ても面白かった。実写映画は…冷やかしでいつか見ます。
ジョジョファンを名乗る人達はどこかでジョジョを面白いと思えるようになった日があって、
それが大人の階段をひとつ上った日と言っても良いのではないでしょうか。



第10冊:暗いところで待ち合わせ

私が読んだことのある乙一氏の作品では、一番面白かった本。
ジャンルを「ホラー・サスペンス」にし、実際の展開もスリリングなのだが、
結末が良く、読後は温かい気持ちにもなる。
主人公は、目が視えないため一歩を踏み出せず孤独を感じる女性と、
殺人を疑われ、世間から隔離されたことで孤独を感じる男性。
二人が初めて会話を交わすシーンが、
大変に感動的であり、それをベストシーンとしたい。

コテコテの喜劇や、ハッピーエンドを望む人には、
もしかしたら不満が残るかもしれないが、
少なくとも他の乙一作品に比べれば後味は悪くないので、
乙一氏の作品を読んだことがない方にもオススメ。


乙一氏の小説で、高校生の時に読んで以来、時たま思い出しては
もう1度読みたくなる本です。とある事件の容疑者として手配された男と、
目が見えずに一人でただ静かに暮らす女性の、物理的にも精神的にも文字通り
「暗い」交流を描いています。「暗い」けれど、ほんのりと優しく温かいです。
読み終えて感動したとか面白かったとか、何か感想を言いたくなるよりも、
なんだか心に留めておきたくなる読後感があります。
そして、小説をあまり読んだことのない人におススメする時に挙げたい1冊です。



第11冊:賭博黙示録カイジ(カイジシリーズ)



記事は過去にいろいろ書いてるので、とりあえずアニメの感想を再掲しときます。
少年漫画の友情・努力・勝利に飽き飽きし始めた頃、
天啓のように舞い降りた、裏切り・怠惰・敗北を教えてくれた漫画でした。
すべてが仕組まれたゲーム、強すぎる言葉、カイジのクズでダメなカリスマ性は、
一度読んでハマってしまうと忘れられない劇物です。
カイジを読む以前と以後というほど人生観が変わるかもしれないぐらい、
薄々内心で思っていたことを明示してくれる漫画です。
人を多少選んだ上でおススメしたくなる作品ですね。でもいくら薦めても絶対
読まない人たちが一定数いるのも、まぁ仕方ないことだと思います。



第12冊:殺し(活字プロレスの哲人 井上義啓 追悼本)

2006年にお亡くなりになった、プロレス雑誌「週刊ファイト」元編集長の井上義啓氏、通称「I編集長」の追悼本。kamiproとこの本を読むまで、昭和プロレスのことも、週刊ファイトのことも、同氏のことも、全く存じなかったが、妄想と思想から練り上げた提言の数々には、ぶっ飛びつつも感銘を受けた。中でもタイトルにもなっている「殺し」は屈指の名文句で、「殺しとは何か?」の喫茶店トークは必見の内容。井上氏のダンディズムな人柄と、言語センスが溢れる殺しのI語録も大変に面白い。そして、最後に掲載されているI語録には、元気付けられ涙した。プロレス・格闘技に幻想を求め、夢想する活字プロレスの面白さが詰まっている至高の一冊。


つい最近、記事を書きました。
感想に書いている通り、活字プロレスの考古学書的な一冊で、
Kamiproを読まず過ごしていれば、知る機会も目に触れる機会も普通ないでしょう。
そういう意味で、この本に出会えたことは僥倖でした。
本書の最後の一文に添えられている、I編集長の言葉がやたら印象的で
事あるごとに引用させてもらっています。こんなジジイになりたい!



また来週に続きます。

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