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zoom RSS 少女漫画探訪 第41回:ラストゲーム

<<   作成日時 : 2016/10/09 21:00   >>

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人生初の雑誌掲載1話目から最終話まで追いかけた少女漫画です。





あらすじがWikiになかったので、内容(1巻のですが)をざっくりと。

柳尚人はあらゆる面でハイスペック、クラスの人気者な小学生。
特に父親が社長であることをクラス内で自慢し、
王様を気取っていた。クラスに転校してきた九条美琴は、
勉強、スポーツで柳を軽々と超え、まったく威張る素振りもない。
家柄を盾にして負け惜しみを言う柳に対しても、
「それはあなたのお父さんが凄いのであって、あなたではない」
と言い切る。それ以来一方的にライバル視し、常日頃から意識し始める。
そして中学、高校、大学と進み、二人の関係は―‐。



これまで40回程、『少女漫画探訪』で感想を書いてきました。
その中で冒頭の通り、1話目を掲載雑誌で読み、最終話も掲載雑誌で読んだ
少女漫画は本作が初めて
になります。

全ての話ではないにしろ、ほとんどはリアルタイムで
雑誌を買い続けて読んだので、完結には特別に思い出があります。
ヴァンパイア騎士完結以後は、ラストゲームを読むためにLaLaを
買っていたようなものでした。あまりポジティブな話ではないので、
口外してませんでしたが、ラストゲームの完結号を持って、
月刊LaLaの購入は中断してます。(代わりにLaLaDXを購入してます)


なぜ、そんなにまでして追い続けたのか。
1話目を読んだ時点で、「これはイイ!」とすぐにハマりました。
どっぷり少女漫画に浸かる前のどちらかと言えばネガティブ
だったイメージ、『変哲のない恋を描き最後は結ばれる』の筋から
外れていないにも関わらず、ラストゲームはツボにハマったのです。

ハマった理由は、過去の記事内でもちょくちょく書いてる通り、
まず大前提として、九条美琴のキャラがストライクだったからです。
ツンデレ以前の無自覚さ、恋愛への興味よりも生活を合理的に考え、
高い能力を持って目的を着々と果たし、「鉄の女」の異名を持つ。
で、ちょくちょく見せる不器用で照れた仕草。これを有体の言葉で表すと、
「萌え」という奴なのでしょう。

1話時点でキャラがツボだった九条に加え、読み進めるほど憎めなくなる奴、
いや、見守りたくなる男、柳尚人も好き(変な意味ではなく)になりました。
境遇や態度は『THEいけ好かないお坊ちゃま』なんだけど、
内心は乙女で傷つきやすく、ヘタレん中のヘタレん中のヘタレ。
九条への気持ちを自覚しながら、明後日の方向に進み続ける様子は、
応援するしかありません。



本作で珍しかったのは、古典的な少女漫画で描かれる
女子の心理目線(気になるアイツだけど素直になれない!的なアレ)
を男子側(柳)が表現していたことではないでしょうか。
九条に対して以外はパーフェクト男子の評価を得ても、
その一点にだけは常に嫉妬と不安にかき回されて
押しても引いても空回りするばかり。最高の女々しさです。

そんな柳の涙ぐましい努力を徹底的にスルー、誤解、裏返し
する九条の鈍くも鋭いカウンターがラブコメの王道でした。
何しろ九条が柳への恋に自覚したのは、35話(7巻)ですからね。
それまでのほぼ一方的なアプローチがひたすら空回りするのを
ニヤニヤして見るのが本作の醍醐味でした。


もう一つ、本作が珍しかったのは2巻以降(正確には1巻3話以降)
の設定が『大学生』であり、大学生としては驚くほど純情で
幼い恋心を描いていることではないでしょうか。
想像の統計ですけど、少女漫画で最も多いのは『高校生』だと思います。
次が『中学生』ですかね。どっちにしろ、今時の少女漫画は、
もっと早熟だし、様々なフェチやシチュエーションを網羅してます。
ところがラストゲームは、とにかく遅くて、モジモジして、恋愛模様も
ありきたりを徹底してます。なのに、熱を入れて読んでしまったのは、
キャラがストライクだった事を除いて、少女漫画の基本に忠実丁寧で、
忘れていた甘酸っぱさや、ニヤニヤすることの楽しさを思い出させて
くれたからではないかと思います。

最終回について、もうネタバレだろうが関係なく書いてしまいますが、
11巻の表紙通り、直球どストレートのハッピーエンドになります。
これが、ひねくれていた頃の自分、もしくは少女漫画をイメージ
だけで語っていた頃の自分ならば、予想通り過ぎる…と嘆いた
かもしれません。でも、大人になりきった今なら分かる。
これでいいんです。いや、これがいいんです!これしかない!
あらゆる逆転劇が好きだったはずなのに心から思います。
ラストゲームが普通のハッピーエンドで良かった!



せっかくなので、全11巻から特に印象的で好きだった話を
ピックアップしてみます。


1〜3話(1巻)

「11巻は長い!読んでられない」と思ってしまう人は、
この際、1巻だけ読むつもりで、手に取ってみましょう。
元々は3話完結のネームだっただけあって、1巻内で話は
綺麗に収まっていますし、ラストゲームの面白さは存分に味わえます。
それで続きを読みたくなった人は、自然と2巻に手が伸びるはず。


7〜8話(2巻)

人間関係、柳との関係に悩む九条の様子が描かれる回。
それは微笑ましくも、対人関係お悩み族には身につまされる発言も…。
8話の最後で柳が一瞬調子に乗りますが、即自滅します。(以降ループ)


15話(4巻)

相馬が一発屋のライバルキャラから、本格的ライバルキャラに
発展する回。おそらく敵わないと分かっていても
無視できない気持ちを抱く姿には切なさが。この回の相馬ケイは好きですね。


25話(6巻)

柳と九条が小学校のクラス会に出席する回。
小学生からの変化があったり、地雷があったり、照れ恥ずかしかったり、
とにかくほっこりできる話です。


35話(7巻)

先にも書いてる通り、九条が恋心を完全に自覚した回。
作者さんもあとがきで書いてますが、桃香をこの話のために
登場させた価値はあったと思います。実は個人的な胸キュン度合いでも、
告白の回より、最終回より、この回がハイライトだったりします。


35話(8巻)

相馬ケイがフラれる回。
しかし、その姿に負け犬感はありません。清々しくカッコイイ。
例えるなら、会場を盛り上げるためにノーガードの殴り合いをして、
大の字で倒れて負けたけど、笑顔で健闘をたたえ合った格闘家。
相馬ケイ、おまえ男だよ!


45〜46話(9巻)

ラストスパートに向けた、空回り旅行です。
もう内堀も外堀もすべて埋まり切ってる中で、
それでも互いに明後日の方向に思惑がずれてしまう二人の様子を
ただひたすらニヤニヤして楽しみましょう。


53〜55話(11巻)

読んできた人へのボーナストラックみたいなラスト3話でした。
変なケチつけずに、読んで心温まればいいと思います。
This is ビューティフル ピュア 少女漫画!!



「恋愛ものの少女漫画を教えて」とリクエストされたら、
本作を真っ先におススメします。まだ恋に目覚めてない少年少女から、
恋を通り過ぎてピュアな気持ちを忘れてしまった大人まで、
これを読むことで目覚めたり、思い出すことがあるでしょう。

これまで客観的な目線や、ストーリー中心で漫画を語ってきた、
このブログとしては珍しく、キャラ好き漫画に該当する作品でした。
だから最後はそれらしい言葉で締めくくらせていただきます。

柳、九条、お幸せに!!!

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