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zoom RSS 少女漫画探訪 第11回:失恋ショコラティエ

<<   作成日時 : 2014/06/28 09:19   >>

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水城せとな先生が描く、話題の恋愛漫画です。






あらすじはwikiより引用です。

高校時代から憧れ続けていたサエコ(高橋紗絵子)と付き合っている小動爽太。
バレンタインデーの前日、爽太は精魂込めて作った
チョコレートをプレゼントするが、サエコは受け取ってはくれなかった。
そもそも、付き合っていると思っていたのは爽太だけだったのだ。

傷心の爽太は、なけなしの金と少々の荷物だけを持って、
フランスの有名パティスリー・ボネールを訪れ、雇ってほしいと頼み込む。
5年後、ボネールの日本上陸が決まり、心躍るサエコの目に映ったのは、
ボネール日本進出店を支える若きシェフとして紹介される爽太だった。

爽太はただサエコを振り向かせたい一心で修業に励んできた。
しかし、サエコは結婚が決まっていた。間もなく爽太は独立し、
ショコラ専門店「ショコラヴィ」を開店させる。




かなり以前からご紹介を受けていまして
「いつか読んで取り上げよう」とはずっと思っていた作品でした。
そういう作品が多くなってきて、未消化が追いつけてないのは
申し訳ないのですが、皆さんのおススメは本当にありがたく思ってます。

最近ドラマ化されて知った方も多いかもしれません。
(『僕等がいた』を紹介した時と状況がかぶってますね)
まったく未見ですが情報を見て少し驚きました。
ソータ役が松本潤さんというのはまあ良いとして、
サエコ役が石原さとみさんというのはいろいろミスマッチでは!?
そう思ってしまうこと自体、男として浅はかな妄想を
抱いてる現われなんでしょうか。石原さとみさんはそんなんじゃない!
っていう、勝手な幻想でイメージが違うと判断してるだけで。
あ、代わりに適役の名を挙げるのは控えさせていただきます(笑)



現在3巻まで読みました。
上記のあらすじに付け加えて、歯に着せぬ物言いで
改めてどんな話か説明しましょう。

学生時代に一目ぼれした悪女にくそみそな形で
振られたのをキッカケにフランスで修業に旅立ち、
一流のショコラティエとして、5年後に成功して帰国。
今度こそ自分を振った悪女を見返して、
心を振り向けさせられる!!と思ったら、
悪女には結婚する相手がすでにいて、
結婚式のウエディングケーキをご注文されましたとさ。


なんて惨い話だっ・・・!!!


華やかな世界とは無縁のロンリー男子して率直な意見を
申し上げるならば、サエコの悪女っぷりはおぞましさすら感じます
べジータ風にいえば「反吐が出るぜ」ってヤツですね。
そういうサイコサスペンスじゃないかと思えるぐらい、
男の心をぶった切る台詞や行動をバンバンぶちかましてきます。
ムカつきを通り越して感動すら覚えてくるほどに。
それだけを抜き取って、サエコに容赦なくツッコミを入れる
感想もいつか書きたいぐらいです。己の(ツッコミ)人生をかけて!!

が、読み進めて1巻を読み終えるぐらいで、
サエコは悪女だけどソータも大概だよなー。と思えてきます。
帰国して、結婚式のウエディングケーキを注文された段階で
完全に見限ればいいのに、その後も言い寄ろうとするのは、
倫理的にも心情的にも、まっっったく理解はできないですね。
『失恋ショコラティエ』としては、そこからが物語の始まりなんですけど。

それと、サエコ一筋に操を捧げてるわけではないので、
割り切り方や接し方は、サエコもソータもどっちもどっちで、
ある意味、一時的な想いが強すぎるどこか似た者同士だと思いました。
男女の違いこそあれ、水城先生らしい率直さが顕著に出てます。


ソータの心情風景は作中で細かく描かれているので、
何を考えているか明快な分、サエコに心底嵌まり込んでる事
以外は理解できなくもなかったです。
ショコラティエとして成功したのは素直に立派だと思うし、
容姿も性格も悪くない。男として人並み以上の
プライドとハングリー精神だって持ってる。
「普通」ならば、誰もが羨む勝ち組ですよ。
けれど、サエコに魅入られることで片思いダメンズになっている。
(3巻の最後になると微妙に関係も変わってきてますが)

オリヴィエが言ったように、それがソータの活力になって
ショコラティエとして成長するキッカケだというのであれば、
もしかしたらサエコは悪女ではなく女神かもしれません。
ソータの恋愛面で見れば足枷になってるけれど、
仕事面で見ればプラスになってますからね。
正の感情でも負の感情でも、人生を変えてしまうほどの
強い動機になるならば、その人にとっては掛替えのないものでしょう。

サエコ側の心情が描かれれば見方はガラッと変わるかも
しれませんが、逆にそこがまったく未知数であるからこそ、
ソータが振り回されるのを楽しむのが正解なんでしょう。
水城先生のマンガを読むと毎回思うことですが、
世の女性は大体理解できてるものなんでしょうか?
「これがノーマルだ」と言われれば、男が乙女心の真意を
見つけるのは、STAP細胞を見つけるより難しそう
です。



ソータとサエコに限らず、出てくる他の登場人物も
それぞれがろくな恋愛をしていません。
踏み込むほどに傷つくのが確実な片思いばかりです。
美男美女が揃ってるのに異常に生臭い
絵柄も内容も全然まったくベクトルは真逆なほど違うのに、
なんだか福本伸行作品を読んでる時のような
心のざわざわっ・・・感、ギスギスと心を抉られるような展開、
そして恋愛の心理戦が繰り広げられています。

これは『黒薔薇アリス』の感想でも書いたことですが、
はっきりいって登場人物に共感はできなくても
面白いんですよ。水城せとな先生の作品は、
男の心をボロ雑巾のように扱ってくれてる時もあるけど、
キライになれないどころか、それがむしろ癖になる。
ハッ・・・!それじゃあサエコに恋してるソータと同じじゃん!?
というカラクリに気付いて、ちょっぴりショックを受けました。

恋愛漫画としては、共感に至って「ガンバレ!」なんて思う
境地にはなってませんが、薫子さんと関谷の関係は
今後気になりますね。でも、どう転んでも爽やかな方向に
良い関係にはならないんだろうなぁ…。
今のところ、薫子さんだけは最終的に報われて欲しいと思える
唯一の良心なんで、血まみれショコラティエにならないことを願って。
ガンバレ、パッサパサのおばちゃん!(失礼千万)



以上、恋愛描写について紹介するとやや重ためな
感想に受け取られるかもですが、全編的にはコメディ調で
笑って読めちゃう内容も多いです。ソータやサエコの関係も、
ガハハと笑って読めるぐらいなら、その方は恋愛面で
それなりに恵まれてるんじゃないかと思います。
いくら恋愛面がグチャグチャになろうとも
生死に関わるわけではないので、『黒薔薇アリス』に比べれば
方向性はライトで、『脳内ポイズンベリー』に寄ってますよ。

ショコラ描写は本格的ですし、時には美味しんぼばりに
ショコラに関する薀蓄が語られたりもするので、
バレンタインに自分のご褒美チョコを買ってしまうような方は、
恋愛パートを無視してチョコだけを見つめても楽しめるかも。
スイーツ男子にとってもそれだけはサエコと変わりなく、
純粋な乙女のように「美味しそー💛」と涎を垂らして眺められます。



最後にオリヴィエの名言(1巻より)を引用します。

2次元はアート アートは人生を彩る大切な花
でも恋はアートじゃない人生そのもの
過酷でドロドロに汚れるものだ


サエコに夢視るソータに対する忠告の言葉ですが、
バカみたいに軽い気持ちで婚活企画とかやっちゃってる自分に、
「おまえはこういう世界に足踏み入れる覚悟あんのか?」
と問われたメッセージとして重深く受け止めて染みました。



続きも読んで追加で感想を書きたくなれば、いずれまた。

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