月の騎士の戯言

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zoom RSS 少女漫画探訪 第9回:星空のカラス

<<   作成日時 : 2014/04/29 08:34   >>

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第3回将棋電王戦の感想を添えて。



第3回将棋電王戦が3月〜4月まで行われまして、
全5局、それぞれの濃密なドラマと熱い勝負、
そしてプロ棋士にとって厳しい結果で幕を閉じました。

第2回では未知なるコンピューターの挑戦を受けるプロ。
という様相だったのが、第3回はプロが事前に準備して
コンピューターにリベンジを喫する。という構図でした。
背水の陣で挑んだ結果でさえ1勝4敗だったことは、
プロでも勝つのは容易でない現実の表れなのでしょう。

プロ棋士はこの事実に危機感を感じている人が多いと思います。
この結果を受けて、コンピューターと勝負論を持って戦うならば、
タイトルホルダーが出場する以外にないと思います。
しかし、本当に追い詰められた最後の切り札を出して
1度でも負けてしまえば、「コンピューターは名人を超えたか?」
の結論が出てしまうことにもなります。
一視聴者の純粋な好奇心から率直にいえば、
そんなとてつもないリスクのある勝負は是非見たいです。
が、社会的なことが多少理解できる立場になってみると
話は簡単ではない(様々な思惑が絡む)ことも想像がつきます。



電王戦の面白さ、まして将棋の面白さは、仮にタイトルホルダーが
負けたとしても損なうわけではないはずで、
もっと本質的な知能ゲームと技術進歩の体現であったり
逆にもっと細かい人間ドラマへの感情移入だったりします。

もちろん真剣勝負に臨む以上は結果にシビアであって当然ですが、
戦いに挑む姿勢の美しさや背負ってる生き様が理解されたり、
コンピューターから新手や新しい方式を考えれたりすることは、
棋士側にとってもリスクだけではないと思います。
実際に、電王戦に出場したプロ棋士の名前は忘れません
解説だったりゲストだったりで方々の名前も派生して憶えていきますし、
何よりもジャンルとしての興味は確実に幅広くなります。
なにせ視聴者数は数十万を超え、地上派TVにも進出してるのですから、
要は認知度だけ見て取っても、電王戦の効果は大きいのです。


当たり前の話で、コンピューターに演算能力で勝てるわけないのです。
どんなゲームでも、必勝のプログラムさえ組み込めれば、
それを絶対の確率で再現できるコンピューターに対して、
勝ち方を分かっていても、うっかりミスをしたり精神にムラがあって
その通りできないこともある人間はどうやっても不利。
それで人間はコンピューターより劣ってるというのもおかしな話です。
人間同士の戦いで、ミスだったり感情だったりが原因になって
逆転が起きたりする様がゲームとしての面白さや奥深さですから。

煽りVTRの言葉を借りるならば「現代に生き残った武士達を
最新兵器の前に対峙させ、散り様さえ武士らしく死ぬ」
そんな状況を認識した今なら、第2回電王戦で開発者の言葉にあった
「コンピューターに負けても大丈夫ですから(笑)」というのは、
煽りでもエゴでもなく、ただの普遍的な事実を述べただけに感じます。
それに反論するため必死に立ち向かっていくのか、
あるいは迎合して成長していくのか、それとも……。
社会の変動と共に、考え方や捉え方も変わっていきそうですね。

そんなわけで、第3回将棋電王戦も大変楽しめました。
第4回があるのかはまだ分かりません。
あるとして、タイトルホルダーVSコンピューターの最終決戦なのか、
それとも目線を変えて共存共栄を目指したような
エンターテイメント側に振り切った企画になるのか。
なんにせよ、これで終わってしまうには寂しく、
できることならば来年もまた「電王戦を見ていたユーザーが勝者」
と胸を張れるようなものを見せていただきたいです。



話の最後に、第3回電王戦の裏MVPといえる
電王手くんの動画を掲載しておきます。
将棋に何の興味もない方も、これはシュールで面白いかも。





正直ロボットとかの機体に対してカッコイイ!とか思える感覚が
男としては珍しいほど全然なかった奴なんですが、
この電王手くんをカワイイと評するのは理解できました(笑)




さて、漫画の感想を前にして前置きが長くなりました。
これだけ将棋に関連する話を書いたのだから、
今回紹介する漫画も将棋マンガに決まってるはず。
と思いきや、囲碁少女マンガです!
(このネタ振り、「ヒカルの碁」を紹介する時と全く同じや…)




あらすじはwikiより引用。

気難しく嫌われ者だったプロ棋士の祖父から囲碁を教わり、
その魅力に取り付かれた烏丸和歌、13歳。(中略)
母親からプロ棋士どころか囲碁をすることさえ猛反対されている。

ある日、アマの囲碁大会に出ていた和歌は、
指導に来ていたプロ棋士の鷺坂と出会う。(中略)
プロ棋士への夢を確かにし、母親から「少年少女囲碁大会の全国大会で
優勝したらプロ棋士になることを許してもらう代わりに、
負けたら囲碁を辞める」との約束を取り付ける。



かなり以前からおススメ作として名前は聞いておりました。
そんなに知名度の高い作品ではないと思いますが、
安心安定(?)の花とゆめコミックスです。

少女漫画で囲碁って!?と思うなかれ、一昔前には
「囲碁ガール」という言葉が出来たぐらいのブームがあった…はず。
っていうか、昨今はちはやふるを代表にして、
少女漫画であっても少年漫画風だったり、
熱血スポ根だったり、マイナーなジャンルを扱った作品もありますから、
驚くには値しないかもしれません。それよりも驚くべきは
主人公、烏丸和歌が13歳(中一)ということかも?


和歌のタイプは、ちはやふるの千早と似てます。
外見は可憐な美人風だけど、中身はお子ちゃまで
好きなことに対しては一直線。違いとしては、とにかくカルタバカな
千早よりも、少女漫画的なメンタルが優先されていて、
恋愛面の心情も多く描かれてます。13歳ですが、
そっち方面は千早に比べると大人びて見えます。

和歌が憧れと恋心を抱く相手である鷺坂は、
いけ好かないイケメンホスト風の外見と接し方ながら、
肝心な時にはカッコ良くなったり、ドキッとする態度を見せたりと
少女漫画のヒーロー要素を満たしていますね。
ツッコミ所としては、事あるごとに、和歌を子ども扱いしてますが、
鷺坂自身もまだ17歳なわけで、感覚的な差はそれほどないのでは?
「男の部屋でそんなこと言ってどうなるかわかってんのか?」
なんて言う17歳の方が相当ズレてやがる
と思いますが、
いかがでしょう?あ、でも少女漫画的にはむしろ王道か(笑)



1巻ではあらすじに記されている少年少女囲碁大会で、
和歌が幼馴染の葉月と対戦する直前まで描かれてます。
2巻以降をまだ未見の予想としては、この葉月くんが、
鷺坂とは対極的な囲碁&恋のライバルとして描かれそうです。
もう一つの裏テーマは家族(主に母親)との確執でしょうか。
ちはやふるも1巻を読んだ時点では、家族関係がテーマになるのでは?
と勝手に思っていたものの、さほど関係しませんでした。
本作では人間関係やメンタルが勝負に影響しそうなので、
そちらが濃厚に描かれことを期待します。

前置きの電王戦感想で書いたように、
将棋の世界はコンピューターに演算力では支配されてしまいました。
しかし、囲碁の世界は、コンピューターの演算も
人間の大局的な感覚に及ばない様で、本作中でもそう言及されてます。
将来的に囲碁もコンピューターに追いつかれる日が来るのかどうか。
歴史を見れば、囲碁は将棋よりもずっと古くあるゲームなのに、
未だ演算では解明されない奥深さがあるのかな。
なんてことを読みながらぼんやりと考えました。


本作の内容は良い意味でそんなに深くないのでご安心を。
勝負の世界における厳しさや楽しさだったり、
少女漫画らしい情緒だったりが、分かりやすく描かれています。
初回から専門用語や囲碁界の内輪話は飛び交いますけど、
まったく知らない人でも苦にはならないと思います。
欄外では初心者向けの講座や解説があるのも大変良い配慮です。

ただ、付け加えるとすれば、本作を読むことで、
囲碁を指してみたくなるか?の観点では
ヒカルの碁やちはやふるには及ばないと思いました。
その理由は、主人公たちが0からのスタートではなくて、
登場人物の視点が競技そのものに対する熱意よりも、
背景の人間関係にスポットされているからではないかと思います。

これはあくまでの個人的主観なので、
本作を読んで囲碁を猛烈に打ちたくなった方がいても
不思議ではないですし、多少なりとも興味を持ってもらう
入口としては十分な描き方がされてるとは思います。
異例・異質の少女漫画というよりも、少女漫画の空気感のまま
囲碁界の面白さと少年漫画風味を取り入れた作品。
そんな感じです。2巻以降もまた読んでみたいです。



何度も引き合いに出していたので、
ついでにちはやふる最新刊も掲載しておきます。





感想は、ただ率直に超面白いです。
今巻は千早、太一、新の誰もがカルタしないけど(笑)
しのぶちゃん、イイっすわー。
原田先生、カッコイイっすわー。
そして周防名人の知られざる過去とは・・・?
次巻が今から待ち遠しいです。



ということで、誰かいっしょに将棋か囲碁かカルタでもやりませんか?(笑)

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「星空のカラス」私も好きですv雑誌でも読んでいたんですが古本屋さんで一巻を立ち読みしたら(まとめて読んだら)面白くて二巻以降はちゃんと新刊で買ってます。和歌が黒(烏)でシショーが白(鷺)と名前からして勝ち目はなさそうだけど葉月くん好きです(理由は書くとネタバレしそうなので内緒で(笑))
SAMI
2014/04/30 14:49
SAMIさんコメントありがとうございます。
今は4巻まで出てるんでしたよね。
囲碁物語としても、恋愛物語としても
どのように展開していくのか
続きを読むのも楽しみです。
葉月くんもいろいろ秘密を持ってそうですね。
ただ、和歌を負かすためだけに囲碁をやってるとは
思えないです。彼の物語にも注目してみます!
月の騎士
2014/05/01 08:52

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