月の騎士の戯言

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zoom RSS 赤LaLa(2012年10月号)感想

<<   作成日時 : 2012/09/22 11:29   >>

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2012年トリコロールLaLaの第2弾、赤LaLa感想です。







『青春』の青LaLaに続き、『情熱』の赤LaLaです。
少女漫画で、まさかのふるえるぞハート!燃え尽きるほどヒート!
しかし、そこは天使のような悪魔的魅力を持つLaLa様です。
『情熱』だけでなく『本能』や『官能』といったアダルトなテーマも設定されてます。
そして赤色を強調して示すように、多くの作品で「血」が描かれてます。
そんなわけで青LaLaが青春真っ只なかの中高生を中心とした物語だったのに対して、
赤LaLaは大人の雰囲気な物語を中心としたラインナップです。

掲載されている半分ぐらいの作品に「これ大丈夫なの?」
と思ってしまう過激な表現がありますし、去年発売された黒LaLaを超えるほど
ダークでバイオレンスな世界観で描かれている作品もありました。
怖い話やエグイ話が苦手な方には、刺激が強すぎるぐらいかもしれません。
でも、それが面白くもあるので、LaLaでヴァンパイア騎士などを
嗜んでいる皆さんには満足のゆかれる内容だと思います。
『情熱』的な刺激が欲しい方は、ぜひその異世界に触れてみて下さい。


おまけで作者の皆さんがそれぞれの『情熱』について語っているので、
自分にとっての『情熱』は、何だろうかも考えてみました。
いくつかの趣味では該当しないこともないかなと思いましたが、
どちらかと言えば、何事も客観的に冷静な目で見て楽しむタイプなので、
あまり『情熱』と呼ぶに相応しいような方向性で嗜んでないのですよね。

あえて言えば、こうして少女漫画の感想を書くこと、
それ自体が私にとって一番『情熱』を体現してることかもしれません。
いい大人になってから少女漫画の世界に足を踏み入れて、
リア充を目指すことよりも、ブログで感想を書くことを優先させているのは、
普通の感覚ではやってられないと思います。(自分で言うな!)
いや、本当はそもそもリア充の目指し方がよく分かってないし、
妄想の世界に入り込むことの面白さを知ったら最後、
そこから抜け出せないだけなんですが…。(諦めんなよ!)



それでは、青LaLa編と同じく、今回もより抜き10作品の感想を。




〜蝕の華〜


巻頭カラーからずいぶんバイオレンスな作品を飛ばしてくるなぁ、
と読んだ時点では思いました。ところがどっこい、すっとこどっこい。
むしろ、このお話はバランスの取れた作品の部類であることが、
後続の掲載作品を読んでいくにつれ、後々分かっていくことに…。

ということで、バイオレンスな物語ではありますが、
弓きいろ先生のくっきりとした絵タッチによって中和されてるのもあって、
赤LaLaの巻頭カラーを飾るに相応しい作品だと思います。
もしも、この作品を読んだ時点で「ちょっと自分には合わない」と
感じてしまった方は、この先いくつかの作品は読まない方が吉かもしれません。
逆に「こういうのを求めていたんだ!」と感じた方は、
この先も深まる『赤』に魅了されていくことでしょう。




〜中一プロブレム(赤編)〜


ボーズラブ!!!でお馴染み(しつけえぇーー!!!)
マツモトトモさんがまたしてもひと癖ある業芸をやってくれましたね。
今回はお得意(?)の男の子に見える女の子の話ではなく、
女の子に見える男の子を主体とした思春期ラブ的な話です。
ここだけの話、私も中学生時代にヒロインの子みたいなこと
(男子の不潔性)を、時々ちょっとだけ思っていました。
そのぐらい中学生男子はバカで粗暴で即物的です。
いや、私も一応その時期を経ているので、それを全面否定したいのではなく、
振り返れば、その当時も抱いていた感情の一端が、
今こうして少女漫画の世界に足を踏み入れるキッカケの1つだったかもしれないなと。

青編と同様に展開は極めてストレートで分かりやすいんだけど、
アクセントの付け方が独特なので、普遍的である印象を与えません。
ボーズラブ!!!的な要素がなくても、見紛うことなきマツモトトモ作品です。
それにしても、スミヨシ君めやり手ですな…。
この手の男は成長したら、とてつもないプレイボーイになる
可能性があると見ましたぞ!そして、本誌に出てくる
いけすかない男子三人衆の一人目に認定します。




〜黄昏恋々〜


率直に続きが読みたくなる安定感のある構成でした。
長期的な物語は築けないだろうから連載は難しいにしても、
短期集中連載みたいな形を取って、その後の世界を見たいです。
ヴァンパイアが軸の話なだけに、ヴァン騎士ファンの方も
楽しめるのではないかと。ヴァンパイアは銀が苦手ってのは初耳だけど。




〜ミカエルの箱庭〜


この『ミカエルの箱庭』から『ヴィスキーの赤い人形』にまで
連なって掲載された4作品は、どれも(良い意味で)バグった内容になってます。
本誌のLaLaでも、パブリックイメージの少女漫画枠をはみ出した内容は
多くありますが、この4作品はそれすらも遥かに凌駕してます。
本気で少女漫画誌のタブーに挑戦してるかのような過激さです。
繰り返しになりますが、先に紹介した『蝕の華』や『黄昏恋々』辺りで、
「これはちょっとキツイなぁ」と感じた方は、引き返した方がいいと思います。

まず初手の『ミカエルの箱庭』ですが、ネタバレ気味の感想を書いてしまえば、
「なんも救いようがねえ!」の一言に尽きます。
本誌一の物悲しすぎる結末ではないかと。
何しろ出てくる登場人物のうち、誰一人として善人はいませんからね。
全てが欲に溺れている世界の一幕を見た気分になります。




〜REPLAY〜


『ミカエルの箱庭』で絶望感を味わって傷ついたところで、
心のガードを固めようとしたら、ガードを貫いて強引にアッパーをねじ込まれた。
そんな役割を持った作品です。(この例えで伝わるのか?)
表現のバイオレンス度では、この作品が本誌で1でしょう。
少しの自重もせずに、エグイ描写が平然と載せられています。
これが少女漫画としてはエグイとかの領域を超えて、
ちょっとどうかと思うような作品に手を出してる私でも、
思わず「うおい!」と思ったぐらいエグイのです。
本当に苦手な方は表紙の見開き1ページで読むのを断念するでしょう。

物語は1回目読んだ時は「ん?どういうこと?」と理解が及ばず、
エグさばかりが印象に残りましたが、感想書くために再読したら、
話の構成も練られてることが分かり、理解できたので評価が高まりました。
今回の赤LaLaで準優秀作品賞(ベスト2)を挙げるならこの作品を選びます。




〜Sの回顧録〜


『ミカエルの箱庭』で傷つき、『REPLAY』でグロッキーにさせられ、
この作品で不意討ちのバックハンドブロー、あるいはバックスピンキックを、
ローブロー気味にぶちこまれた。そんな印象です。(だからこの例えry)
「これホントに良いの?」という意味では、前の2作を超えています
詳細については伏せますが、こういったご趣味をお持ちのお嬢様以外は、
ドン引きの内容と言っても差し支えないでしょう。
そして夏川くんは本誌いけ好かなかった男子の第二号に選出だぁ!!




〜ヴィスキーの赤い人形〜


『ミカエルの箱庭』で傷つき、『REPLAY」でグロッキーにさせられ、
『Sの回顧録』で反則気味の不意打ちをもらって、
最後にこの作品で失神ノックアウトさせられます。
上記3作品の特徴(特に過激な部分)を抽出したかのような作品で、
『本能』と『官能』のテーマ性にも合致しすぎなほどに合致しています。
実に濃厚にブラッディダークレッドな色合いの物語に、
恐怖に震えながらも目が離せない印象を抱くでしょう。
ヴィスキース伯爵は、いけ好かない男子…ではなかったですね。
きちんと人物背景が描かれているので、感情移入できたとは
言わないまでも、恐ろしさの裏に潜む哀愁は感じとれました。




〜薔薇の名前〜


本誌の個人的最優秀作品(ベスト1)です。
過激度で選ぶなら下から数えた方が早いぐらい、まろやかな作品ですが、
『ミカエルの箱庭』〜『ヴィスキーの赤い人形』までの流れは、
油断していたら本気でブラックダーティーな世界に打ちのめされたので、
このようなダーティーならぬローズヒップハーブティー的物語(別に上手くはない)
が逆に染みる、染みるっ・・・!で、大変良かったです。

ラブコメ調ながら、基盤になるストーリーや設定もしっかりしていて、
ラストシーンの美しさも申し分なし。絵タッチはちょっとティーン向けな
印象ですが、そこにあまり拘りないので問題なかったです。
「赤LaLaでも胸がキュンキュンする少女漫画が読みてえんだよちくしょい!」
と思った方は、この作品か『薔薇姫の目覚め』のどちらかを。
奇しくもタイトルに『薔薇』が入る共通点がありますが、
私は断然こちらの『薔薇の名前』をオススメします。




〜友情事変〜


女性の友情って、一体なんなのですかね。
殺したいほど憎いけど、離れられないほど好きっていう関係になるのは、
男同士の間では、まずありえない感情だと思うのですが、
女性同士ならば、この関係を相互理解できるのでしょうか?
登場人物への感情移入的には、まるっきり飲み込めませんでしたが、
ストーリー的には、分かりやすく飲み込みやすい話ではありました。
サスペンス的ではあるけれど、前半の濃密すぎるダークバイオレンス
に比べれば、絵柄と描写はまだ抑えられている方だと思います。
とはいえ、ところどころのセリフまわしにはゾッとさせるものがあって、
優しい雰囲気はなく、考えさせられるシリアスな香りが漂ってます。




〜コスモスと蝶〜


友情事変と併せて読むことで、よけいに女性の友情の謎が深まりました。
友情事変ほど話に重さはなく、女子のタイプも全然違いますが、
不可解さでは友情事変よりも、感情面での理解が追いつきません。
いくら少女漫画を読んでも、スイーツが好きでも、
乙女心は答えのないミステリーでしかないです。誰か教えてよ!
10作の中で紹介できませんでしたが、『林檎のアソビカタ』も含めた3作は、
男にとっては摩訶不思議な女性心理三部作じゃないかと。
ちなみに『林檎のアソビカタ』の鶫くんが、いけ好かない男子三人衆、
最後の一人です
。コイツが、いけ好かない度では1の逸材ですね!!





以上、10作の感想でした。
紹介しきれなかった話を補足すると、ショートギャグの『オカルトくん』が
普通に面白かったです。壮絶なテーマと内容が多かっただけに、
ゆるゆる脱力コメディが妙に染みました。「アナザーワールド」「一人で」
なんて、なかなか秀逸なネタだと思いますよ。

はたして、この赤LaLaを本誌LaLaファンの皆さんが
どう読まれたのかは気になりました。「全然許容範囲です!」なのか、
「怖くて読めませんでした…」なのか。あるいは興味すら抱かないのか。
赤LaLaを買われた方で、どこにもぶつけ処のない感想がありましたら、
ぜひぜひ当ブログにでも、テキトーに書いてもらえれば嬉しいです。

それではトリコロールLaLaの第3弾かつ約1年ぶりとなる白LaLaの感想でまた。
きっと今回の赤LaLaで染め上げたブラッディレッドを癒してくれる、
極上のラブホワイトを見せてくれることでしょう。
……と、見せかけておいての、、、、!?にも密かに期待してますが。



9月30日には、近日発売されるヴァンパイア騎士最新第八十六夜
の感想をお届けに上がります。本誌発売から当ブログ史上では
最速の投稿になると思いますが、頑張るので何卒よろしくお願いします。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは!またお邪魔しました。今日はLaLaの発売日ですね〜。ネットでネタバレを見る前に読もうと入手がだんだん早くなりました。
赤ララ個性的なお話が多くて面白かったですね。「蝕の華」を読みながらキャラたちはふんどしだろうか(あるいはノー自主規制)などと、いろいろ台無しにすることを考えていました。
「黄昏恋々」ですが、吸血鬼は銀が苦手という概念はあるみたいで、たまに吸血鬼漫画で見かけます。吸血鬼をしとめる方法の1つに「銀の弾丸」が使われたり。でも全部創作(身も蓋もない)なので、作者の数だけヴァンパイア漫画があって面白いです。
「Sの回顧録」では今回女性がMでしたが、彼女がSだったら女王様姿を披露してくれたかも…ごくり。かなり斬新な少女漫画になりそうですね!

騎士さんにはちょっと理解しにくそうな「女の友情」ですが、フレネミーという言葉があります。フレンド(友達)+エネミー(敵)を合わせた造語だそうで、確かに感情豊かな女性はそういうところがあって恐ろしいですね。確かに私もそういう感情がないとは言えないけれど理性で律するしかないので、嫉妬とか負の感情をねじ伏せるのは大変です。リア友とやり取りするタイプのSNSはけっこうドロドロしてますよ!

2012/09/24 18:00
晶さんコメントありがとうございます。
LaLaの発売日でしたね〜。
さっそく買ってきて、まずヴァンパイア騎士を読みました。
それについては積もる話もありますが、
投稿日が近いのでそちらで書くことにします。

赤LaLaはいろいろ凄まじかったですねぇ。
黒LaLaはLaLaの限界的な黒さに挑んで、
上手くマッチした印象でしたが、赤LaLaは
良くも悪くもLaLaの限界点をぶち壊して、
超刺激に特化したような印象です。
率直にいって私は面白かったので、
全然OKなんですが、古来の少女漫画ファンの
皆さんがどう思ったかは気になるところですね。

ふんどし、あの時代ならそれが自然でしょうね(笑)
あ、確かに「銀の銃弾」はありますね。
零の武器もそれに近いですし。
「Sの回顧録」はもしかしたら逆の方が、
受け入れられたかもしれないです。
DVが社会問題としても取り上げられてる昨今に
このテーマはあまりにもデンジャラスと思いましたが、
世間ではわりとありえてしまう関係なんでしょうか…?
ちょっと考えさせられる内容でもありました。


「フレネミー」と称するのですか。
とても勉強になりました。
リア友とやり取りするタイプのSNSは、
とてつもなくドロドロしてそうなイメージあります。
私が女子だったら耐えられないぐらいに…。
女子のグループ、友達関係って、本当に大変ですね。
それに比べれば、男のロンリーなんて
バカみたいに気楽なもんでしょうか(笑)
月の騎士
2012/09/24 23:19
今更ですが、スーパーでの立ち読みに成功しましたので。
ミカエルの箱庭とREPRAYだけざっと見てきました。

箱庭の作者さんは多分前回の作品がラブで、少しファンタジー
でした。なのでおーおー、ブラックだな〜、と。
ま、ありますよね、献身的に世話してるかと思いきや…

REPRAYはざっとだと話よくわからなかったんですが、
あの作者さん結構歪んだキャラ出てくるので納得?
ラブコメ多いんですが、大抵歪んだキャラ一人はいます。
あと、成長が遅い娘とか。
作者さん自体も映画とか偏った趣味のようです。
コミックスだとおススメが書いてあるのですが、
結構恐そうな作品やらマニアックなもの多いです。
作品もよければ見てみたら如何でしょうか?
私が初めて読んだのは「もしかしてヴァンプ」でした。
いちお、吸血鬼モノです。ラブコメですが。

でわでわ、感想になってませんが。
ダン・トーマス
2012/10/05 17:59
ダン・トーマスさんコメントありがとうございます。
赤LaLaが売ってるスーパーってのも、
なかなかカオスな空間で良いですね(笑)

箱庭は、あまりにも救いがなかったので、
怖さよりも驚きが上回ったぐらいです。
でも現実の世界にも似たような話は
そこらに転がってそうですよね…。
だからこそ、完全な非現実世界だけど、
フィクションだと捨てきれないというか。

REPRAYも怖かったですが、
こっちは正統派のサスペンスって感じですね。
作者さんの漫画には歪んだキャラが多いのですか〜。
趣味・趣向含めて気になってきました(笑)
「もしかしてヴァンプ」は以前、
どこかでオススメされたような覚えも。
読みたい漫画も詰まってきてますが、
いつか手にとってみたいです!
月の騎士
2012/10/06 22:54

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赤LaLa(2012年10月号)感想  月の騎士の戯言/BIGLOBEウェブリブログ
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