月の騎士の戯言

アクセスカウンタ

zoom RSS 逆境無頼カイジ 〜破戒録篇〜 Bet.5〜7「虐待と忍耐、熱風の到来、魔法の賽」

<<   作成日時 : 2011/05/24 08:53   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 1 / コメント 0

逆境無頼カイジ 〜破壊録篇〜、第5〜7話の感想です。


第5〜7話では、カイジが逆襲に転じるまでの忍耐が主に描かれました。
前回の感想記事では、第7話辺りでチンチロ編は決着かな?と読んでいたので、
今回はチンチロ編の総括的なことを書こうと思っていたのですが、
班長大槻のイジメや、カイジが大勝負に挑むまでの場の空気も丁寧に描かれ、
思ってたよりも展開が進まず、決着は次回に持ち越しとなりました。

第8話こそ、スカッとする逆転劇が見られるはずなので、ご期待下さい。
その詳細について、知らない方のためにネタバレは避けますが、
ヒントとしては、次回タイトルの「因果応報」、これが全てを物語っています。
なぜカイジは、大槻に「青天井で親は2回」という言質確認を取って内心喜んだのか、
その意味が明かされた時、勝負に決着がつきます。



さて、第7話では、大槻達が行っていたイカサマ、「456賽」のネタバレがあります。
このイカサマについて、漫画で初めて読んだ時、「ずるい」というより「見事」という
感想を持ちました。カイジが行うギャンブル勝負で、相手がイカサマをすることは、
珍しくありませんが、「456賽」を使ったイカサマ構築は、私的にカイジで最高傑作だと思います。

というのも、班長達も作中で語っていますが、
このイカサマは、使ったからといって100%勝てるわけではなく、
また、場の状況(社会から隔離された地下の薄暗い場所という地の利)を使って、
人間心理の裏をついた、発想と視覚の外に置いているのがまず見事で、
穴がある部分も、ルールを改正し、それを論理的な説明によって周りにも納得させ、
不審さや疑わしいニオイを打ち消していることも、感心させられます。
つまり、「イカサマに穴はあるが、それを知で補っている」ことが面白いのです。

例えば、Eカードでの利根川のイカサマは、正直言って「やりすぎ」だと思います。
Eカードの心理戦自体は面白いですけど、利根川のイカサマに対して、
カイジは理で破ったというよりも、強攻策でどうにか平勝負に持ち込んだ印象でした。
それに比べると、班長大槻のイカサマは、悪く言えばせせこましいレベルの、
チャチなイカサマなのですが、足りない部分を補う所までよく考えて出来ているので、
イカサマだから卑怯だとか、汚いという印象よりも、感心してしまうのです。


カイジが兵藤会長に挑んだ「1億円ティッシュ箱」勝負が最も近いですね。
あれは逆に、カイジが即興のイカサマを仕掛けたわけですが、
兵藤はイカサマを見破り(それも初見で。この点が一度痛い目をみないと気付かない、
カイジとの差でしょう)、尚且つカイジに1度だけチャンスまで与えた上で、
叩きのめすという、ぐうの音も出ない勝ち方をしました。

カイジは普通の勧善懲悪な漫画とは異なるため、
最終的に主人公がボロボロになって負けた結末として、
まあスカッとはしませんでしたが、しかしあの戦いも合理的に見て、
兵藤はイカサマに対して「フェア」に挑んでいるので、後味は悪くありません。
「ああ、これは完全にカイジの負けだな」と、妙に納得できてしまうのです。

イカサマとは少し意味合いが違いますが、船井がカイジに、
「ジャンケンの相子12回で生存できる」と持ちかけて、だまし討ちしたのも、
個人的には見事な戦略で舌を巻きました。黒服の解説もあって、
「これは騙された方が悪いなあ」と思えるような説得力があるのです。
このように、敵側が行うイカサマや策略にも相応の説得力があるのは、
カイジという作品が持つ大きな魅力
だと思います。

その観点で考えると、続く「パチンコ沼編」は、私的に少しトーンダウンするのですが、
こちらはこちらで、また別の見方をすると面白かったりしますので、
それは追々書いていきたいと思います。



話の方向性は変わりますが、底の底に落ちたダメ人間たちが決起して、
数々の嫌がらせなどにも逆転を信じて耐え抜くシーンは、
末端の社会人として、やたら共感を覚えてしまうところがありました。
班長の陰湿なイジメは、あからさまに酷く描かれてはいますが、
社会の日常に蔓延る汚さを、デフォルメした形で十分表してると思います。
日本では「職場でのイジメがある」という回答が、5割を超えていたと記憶していますし。

これは学生時代に、漫画で読んでいた頃には感じなかったことです。
当時は、主にカイジの非社交性に強く共感していましたが、
社会人になると、その先にあるダメ人間達の結束にも感動がありました
全員が手を重ねて輪になるシーンなんて、カイジで極めて珍しい「結束」のシーンですよ!
(まあ、あれを「友情」とは呼べない事情はあるのですが…、それは別のお話で)

どんな事情はあれ、一時的に「同志」になったことは事実です。
45組に、声をかけた状況は、古畑や安藤とあまり変わりないですが、
「一緒に耐え凌いだ期間」があったのは、大きな差だと思います。
安藤と古畑は、カイジと一緒に何かを耐え凌いではいないですからね。
スーパー腰巾着と、2回も裏切った正真正銘のゲス野郎には、
一時的にも、「結束」もなければ「同志」にもなってないでしょう(笑)



次回は第8〜10話の感想を、6月14日に投稿予定です。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
◎逆境無頼カイジ破戒録篇Bet.5「虐待と忍耐」
4,5組みのみなさんが結束して、忍耐の三ヶ月を過ごし、打倒大槻を誓う。そして、カキピーだけで耐える。それぞれに食べ物を管理して耐える。大槻が続かない続かない、仮につづい... ...続きを見る
ぺろぺろキャンディー
2011/09/17 03:43

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
逆境無頼カイジ 〜破戒録篇〜 Bet.5〜7「虐待と忍耐、熱風の到来、魔法の賽」 月の騎士の戯言/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる